1.ウレタンの敷布団が熱いわけ
敷布団が「熱い」と感じるのも、敷布団が「ムレる」と感じるのも、理由は一緒です。
天然繊維や、樹脂(「エアウィーヴ」)よりウレタンの通気性が悪いから「熱い」「ムレる」と感じるのです。
ウレタンには大別して3種類あります。
①発泡ウレタン
②未発泡ウレタン
③無膜(ムマク)ウレタン
それぞれの特性について少し詳しく説明します。
1-1【敷布団のウレタン<発泡ウレタン(高反発系)>】
ウレタンには、いろいろな用途があります。
台所のスポンジから車のシート素材、家や建物の断熱材まで、大小さまざまなものの素材として使われます。
これらのウレタンは「発泡ウレタン」といいます。
製造工場では、元の原料がふくらんで、まるで食パンのような形状で出てきます。
ウレタンの原料のなかには、たくさんの空気が含まれます。
この空気の穴が大きいと、目の粗いスポンジや、ウレタンができます。
反対に空気の穴が小さいと、目が細かいスポンジや、ウレタンができます。
建築資材では、ウレタンをコンクリートの壁にスプレーで吹き付けると、そこで反応が起きて、壁にウレタンが張り付きながら形成されます。
建物を熱さや冷たさから守る、あるいは温熱・冷涼環境を保つための断熱材として活躍します。
ちなみに現在は、手芸や趣味用のウレタンのスプレーも市販されていて、スポンジの立体作品を楽しく簡単につくることができるようになっています。
このウレタン、櫻道ふとん店で敷布団に使用するときは、発泡の密度と硬さをウレタンメーカーに指定します。
硬さはニュートン数で表現し、密度はkg/m3で表現します。
発泡密度が高いと、へたりにくい敷布団ができます。
また、密度があがると敷布団が重くなって硬くなります。
密度があがると、空気の粒が小さくなるため通気性が悪くなり、これが熱さを感じる原因になります。
断熱性は密度が高いほうがよいのですが、通気性は悪くなります。
断熱に優れているということは、一方では熱くてムレるということになるわけです。
また、原料をたくさん使うと、密度が高いウレタンになるため、価格も高いウレタンになります。
密度が低いと、空気がたくさん入っているので通気性がよく熱い感覚がなく、軽くて安いというわけです。
しかし敷布団は、からだを支えなければなりません。
密度が低いウレタンだと、からだを支えるちからが小さくなり、腰や背中が痛くなりやすくなってしまいます。
ですから、敷布団に通常の発泡ウレタンを使った場合、高級品ほど、硬くて長持ちの反面、熱くてムレやすくなるのです。
ここまでが、通常の発泡ウレタンの特徴です。
しかし現在では、硬化剤や軟化剤など添加物を加えることで、密度を高めてもやわらかいウレタンや、密度が低くても硬くできる方法が開発されています。
通気性は密度と比例しますので、密度を下げて硬くする方法にすると、通気性があがり、熱い感覚がなく、十分にからだを支える硬さに敷布団を調整することができます。
ただし、敷布団の耐久性は下がります。
ウレタンの原料だけで、からだによく長持ちして、おまけにムレ感もなく熱いと感じることの少ない敷布団をつくるのは、むずかしいということになります
1-2【敷布団のウレタン<未発泡ウレタン(低反発系)>】
低反発ウレタンは、未発泡ウレタンです。
通常ウレタンは発泡させてつくりますが、この低反発ウレタンは、発泡させないでつくります。
発泡させないとやわらかくつくれます。
通常、密度を高めると硬くなりますが、未発泡だと密度が高くてもやわらかいのです。
ただ、未発泡なので空気の泡があまりありません。
ですから、通気性はとても悪いです。
したがって未発泡ウレタンは、熱い、ムレる、の代表です。
また、未発泡で何も加工しない場合、冬には硬くなり、夏には柔かくなります。
温度の変化に反応するのです。
敷布団にすると、夏の気温が高いときに、ムレ感が増大し、熱さも感じやすくなります。
側(がわ)生地にタオル生地を使い、少しでも熱さ、ムレ感を軽減させようとするのも、こういった理由からです。
1-3【敷布団のウレタン<無膜(ムマク)ウレタン>】
通常のウレタンは発泡させてつくります。
このときに、空気を含んだ泡が発生し、穴が開きます。この穴には薄い膜ができていて、水分をある程度はじきます。これが熱さとムレのもう1つの原因です。
この泡を極限まで大きくし、膜をはずしたのが無膜という製法で、商品名も「ムマック」と呼びます。
台所用スポンジで、片面が細かい目で、もう片面が少し大きな穴が開いているスポンジがあります。
このたくさんの穴が開いているほうが、ムマックです。
こちらは通気性があり、蒸れにくくなっています。
ただ、これを敷布団に使うのには、工夫が必要です。
耐久性、からだを支えるちから、保温力について大きな課題があるのです。
こちらも今後研究して、理想的な素材が商品化されるとよいな~と期待しています。
2.なぜウレタン素材の敷布団は熱いと感じるの?
ウレタンは建築用の壁に使われるほど断熱性が高い素材。
敷布団にすると熱いと感じるのは、熱が外へ逃げないからです。
空気の層が泡状に並んでいて、その密閉度がほかの素材に比べて高いのです。
ただ、ビニールのように通気性がまったくないわけではありません。
ビニールは水を通しませんが、ウレタンは台所用のスポンジと同じですので、水分も吸い取り、風に当てれば乾燥もします。
また、特殊加工もでき、通気性の高いウレタンも加工できます。
一般的に敷布団用に使うウレタンは、天然素材やポリエステル、樹脂などに比べて通気性が悪いため、熱いと言われます。
ただ、断熱性がダントツで高いので、床やフローリングの上に1枚で使うなら、ウレタン素材の敷布団が1番よいです。
3.「熱い」「ムレる」に対策!櫻道ふとん店のウレタン敷布団
ウレタンは熱くてムレやすいとはいうものの、「熱い」「ムレる」と感じにくいウレタンもあります。
櫻道ふとん店のウレタン敷布団に使われているウレタン【高反発の発泡ウレタン】がそれにあたります。
前述のとおり、発泡ウレタンをそのまま使用したら、熱くてムレる敷布団になってしまいます。
熱い感覚やムレ感を減らすため、櫻道ふとん店では3つの工夫をしています。
①通気性を高める特殊凸凹加工
②湿気や熱をコントロールする繊維をのせる
③裏面の通気性を高める
それぞれについて説明しましょう。
3-1.【通気性を高めて「熱い」「ムレる」を軽減する特殊凸凹加工のウレタン敷布団】
平面でウレタンを使う場合、ウレタンの特性の熱い感じとムレ感が残ります。
この熱い感覚、ムレ感を解消するために、表面積を大きくします。
凸凹加工にすると凹凸によって表面積が広くなります。
表面積が広いと、湿気を逃がす効果が大きくなるため、熱い感覚もムレ感も軽減します。
また、硬めの凸凹にすると、からだとウレタンが接触する面積が減り、体感する熱さ、ムレが軽減します。
凸凹の相乗効果で、敷布団の素材そのものと体感の熱い感覚、ムレ感を軽減しているわけです。
3-2.【敷布団のウレタンの上に湿気や熱をコントロールする繊維をプラス】
天然繊維は汗や湿気を吸うため、熱い感覚やムレ感が、化学物質よりも圧倒的に少ないです。
この天然繊維をウレタンの上にのせた敷布団にすれば、からだに接触する部分は天然繊維になるため、ウレタン特有の熱さやムレ感に悩まされることがありません。
また、寝心地も天然繊維に近くなり、熱い感覚、ムレ感に関してはっきりと違いが分かります。
①の凸凹加工に熱い感覚のない天然繊維をのせた敷布団が「カルカル敷布団」です。
羊毛わたと木綿わたがありますので、お好きなほうをお選びください。
羊毛はセーターを巻いた感じで、冬あたたかく、夏はサマーセーターのように、サラッとしていて熱い感覚がなく、気持ちよく眠れます。
櫻道ふとん店の敷布団は、熱い感覚のない天然繊維だけでなく、特許の「温泉綿」(トルマリン配合)により、冬、足や手が冷めたくて眠れないという人でも、遠赤外線がじわーッと効いて、すぐにポカポカを実感、安眠できます。
そしてトルマリン配合のため、夏は熱を逃がし、熱いと感じさせない機能も綿や羊毛よりも勝っています。
レーヨンにトルマリンを配合しているため、汗の吸水性も抜群です。
ですから熱い感覚、ムレ感もなく、夏も冬も快適に使える優れものの敷布団です。
信州大学繊維学部の先生も
「熱い感覚の少ない、とても優れた繊維と言ってよいでしょう」
とほめてくださいました。
この熱い感覚の少ない特殊な綿を使い、信州大学繊維学部との共同研究した凸凹ウレタンの組み合わせは「腰いい寝」「快眠の王」となります。
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3-3.【ウレタン敷布団の裏面の通気性を高めて「熱い」「ムレる」を軽減!】
裏面の通気性を高めると、ムレ感が軽減し、最終的に熱い感覚も軽減されます。
人体は1晩にコップ1杯分の汗をかくといわれていますが、そのほとんどが皮膚呼吸による湿気です。
特に内臓が集中している腰の部分に卵型に湿気を発散します。この湿気と熱を、敷布団が引き受けます。
敷布団に入った湿気は、敷布団の裏側と横に排出されます。
櫻道ふとん店のウレタンは、湿気を吸ってどんどん排出します。
そこで、湿気が集中する敷布団を厚くすることで、敷布団の裏に溜まる湿気を減らします。
「腰いい寝コンフォート」「快眠の王コンフォート」には、この加工を施してありますので、より通気性がよく、熱い感覚の少ない敷布団やマットレスをお探しの方にはこちらをおすすめします。