1.敷布団のサイズを変更する
たとえば、
結婚したときはダブルサイズでしたが、しばらくしてシングル2枚に変更したい・・・
というご相談はとても多いです。
家族の成長や環境の変化は繰り返すもの。
その都度新しい敷布団を購入するのは不経済ですね。
サイズを変更すれば、敷布団を捨てずに使えるのに、という場合、
「打ち直し」といって、側(がわ)生地をはがし、中から綿を取り出して、殺菌乾燥・ホコリ取りなどを行って新しい側生地に入れる再生加工のときに、サイズ変更の希望があることを布団屋さんにお伝えください。
打ち直しは、布団屋さんにとって昔からの大事な仕事です。
木綿わた布団が全盛のころは、「敷いて3年掛けて5年」といって、敷布団は3年で打ち直しをして手入れをするのが一般的。
網戸やふすまの張り替えなどと同様に、敷布団も定期的にメンテナンスをして使っていくよう、暮らしの常識として、家ごとに受け継がれたものでした。
敷布団は「中高式」といって、からだで一番重い腰の部分を厚くしてつくります。
ですが、毎日使い続けるので、3年ほどでへたりがきて、真ん中がへこんできて、腰が痛くなる原因となります。
これを防ぐため、敷布団は3年でお手入れをして中高式にまた戻します。
敷布団の打ち直しは清潔さを保つだけではなく、からだによい状態を保つためにも重要な意味をもっているのです。
敷布団のサイズを変更するときは、中綿が天然繊維の場合、いったん原料の状態に戻します。
そして、側生地を変更後の生地に縫いあげて、殺菌乾燥・ホコリ取りなどをして新品同様になった原料をはじめから仕立て直します。
しかし、原料に戻せない素材はサイズ変更ができない場合もあります。
2.打ち直しでサイズ変更できる敷布団、できない敷布団
打ち直しできる敷布団はサイズ変更ができますが、打ち直しできない敷布団だとそうはいきません。
天然繊維で打ち直しでサイズ変更ができる素材は、木綿、羊毛、キャメルです。
シルクの敷布団はめったにありませんが、こちらは打ち直しができません。
なのでサイズ変更もできません。
化学繊維でも、ポリエステルの敷布団は打ち直しでサイズ変更ができます。
ウレタンや、樹脂(エアウィーヴ)は打ち直しができません。
つまりこちらもサイズ変更できません。
櫻道ふとん店では、
特許の「温泉綿」(トルマリン配合)という特殊な綿を使用していますが、こちらは打ち直しができるため、サイズ変更が可能です。
また、羊毛の打ち直しは、技術がないとできないため、通常の布団店やメーカーでは打ち直しはできないと断られることが多いので、その場合は櫻道ふとん店へご相談ください。
3.押入れに合わせた敷布団のサイズ変更
押入れのサイズは地域などによって微妙に違います。
江戸間や京間、最近ではマンションタイプもあります。
このマンションタイプへのサイズ変更も人気です。
また、敷布団をクローゼットの中に入れる場合も、大量生産品では対応ができないサイズがあります。
この場合、新品で対応するより、敷布団を打ち直しのほうが安価にサイズ変更できます。
たとえば木綿わた敷布団。
木綿の種類が100種類程度あるため、高価な木綿わたと安価な木綿わたがあります。
一般的な金額として、29,800円で木綿わた敷布団を新品で購入した場合、打ち直し代が14,800円です。
工程は、側生地、殺菌、綿の再生、仕立て直しのすべてが完了します。
それでいて、新品同様のクオリティーですから、打ち直しして敷布団をサイズ変更したほうがお得です。
もし、ご家庭に使っていない綿があれば、打ち直しをして、押入れのサイズに合わせればお得にきっちりと敷布団のサイズの変更ができます。
4.ベッド用にするための敷布団のサイズ変更
ベッドは、マットレス付きのベッドが一般的ですが、そのほかに、スノコベッド、ロフト、2段ベッド、電動ベッドなどがあります。
ベッドこそ、ぴったりのサイズにつくらないと気持ちが悪いものですよね。
マットレス付きのものだと、BOXシーツを使った場合、敷布団が大きいと、デコボコしてしまいます。
また、ロフト、2段ベッドの場合、敷布団が大きいと足のほうか頭のほうを折らなければなりません。
小さいと冬に寒いですよね。
スノコベッドの場合、敷布団のサイズ変更だけでなく、厚みも気になります。できれば1枚で使いたいものです。
電動ベッドの場合は、サイズ変更以前に、マットレス付きの上に敷いて使うのか、マットレスを交換して、電動ベッドでも使える敷布団をつくるのかという選択があります。
ほかにも介護用ベッドに置くため、病院や施設のベッドに置くためなどいろいろな場合があると思います。
ベッド用にサイズ変更する場合は、上記のようにお使いのベッドにより、おすすめの敷布団が変わります。
櫻道ふとん店なら、国家検定1級技能士や、布団マイスターの私が、状況や用途に応じて敷布団のサイズや厚みの変更など相談にのりますので、お気軽にご連絡ください。
5.櫻道ふとん店の敷布団打ち直しでサイズ変更
櫻道ふとん店では、木綿わた敷布団、羊毛敷布団はもちろん、自社開発の「カルカル敷布団」「腰いい寝」「快眠の王」も打ち直しができます。
ポリエステルの敷布団は打ち直しができますが、打ち直しの金額とポリエステルの性能を考えると、割に合わないことが多いので、打ち直しはしないほうがよいと思います。
ただ、記念品であったり、思い入れがある敷布団の場合はお直しができるのでお伝えください。
また、掛布団から敷布団にも変更できます。
木綿や羊毛の掛布団を持っていれば、今風のマットレス敷布団「カルカル敷布団」に打ち直せます。
最近とても多いのですが、羽毛掛布団をお直ししたときに羽毛が余る場合があります。
この余った羽毛で、羽毛敷パットをつくることができます。
シングルで14,800円です。
羽毛はからだを支える力がないので敷布団には向きません。
ただ、湿気を吸う力はどの繊維よりも優れています。
また、干さなくてもよいほど乾燥する力もありますので、敷パッドならおすすめなのです。
羽毛の特性である「からだを支えられない」点を逆手に取ると、しっかりした敷布団の上におけば、下の敷布団の性能そのままに、羽毛のよさである、保温性、吸湿性、放湿性で、あたたかく汗を吸い、しかもムレない、全てを兼ね備えた敷パットに変更できます。
冬の敷パットとしては、最高のパットになります。
羽毛敷パットの場合、薄くつくるのがコツです。
また、復元力もかなりあります。ぺちゃんこに押しても復元します。
打ち直しの際の余った羽毛でつくれるのなら、とってもよいと思いませんか?
こちらもサイズは自由になりますので、何年か経過して、サイズ変更したくなったら自由につくり直しができます。
そのほかサイズ変更のことでお悩みがある場合は、お気軽に櫻道ふとん店にご相談ください。