1.羽毛布団のリフォーム、お直しの目安は?
まずはお直しやリフォーム時期の目安についてお伝えいたします。
1-1.購入後10年でリフォームしよう!
ご購入してから、おおよそ10年程度でお直しリフォームするのがベストです。本当に上手に使われている場合、判断が難しいと思います。
生地の汚れ具合や、羽毛が出ていないか、ヘタリを感じるか、羽毛が片寄っていないか、襟元が茶色くなっていないかなどを見ましょう。
何故、10年程度でリフォーム、お直しをおすすめするのかその理由は以下になります。
その理由は、男性ホルモンにあります。
枕や掛布団の襟元などが茶色になってしまうのを経験したことがありますか?あの茶色になってしまう原因は男性ホルモンによって引き起こされます。
ですから、ご夫婦で同じ時期に布団をご購入されると、旦那さんの方が枕や掛布団の襟のところが茶色になる期間が短く、汚れの程度もきついのです。
男性ホルモンが原因ですので、首の回りがたくさん出るというだけでなく、身体全体から出ています。この茶色い物質はベトベトしていますので羽毛がそれを吸うと、ふくらみが減っていきます。
この茶色い物質は洗うと取れるので、男性がお使いの羽毛布団はは短くこまめに専門店のクリーニングを受けると長持ちします。
羽毛布団のクリーニングの間隔は、女性の場合、5年に一度程度、男性の場合3年に一度程度、専門店にお出しすることをお伝えしています。
詳しくは、羽毛布団のクリーニング・洗濯のところをご覧ください。
羽毛布団のリフォーム、お直しをすると、羽毛の原料は完璧にきれいになります。
櫻道ふとん店のリフォーム、お直しの手順ですが、羽毛の側生地を剝ぎ取りながら、取り出された羽毛をサイクロンという機械に通します。このサイクロンによって羽毛についている大きなごみやほこりが落ちます。
取り出した中羽毛は、個人個人に割り振られた袋に詰められます。次に、富士山の伏流水をたっぷり使用し、小さなほこりや臭いなどを取り除きます。
この時の洗剤は羽毛ふとん専用の洗剤を使用します。ここで、男性ホルモンもきれいに除去されます。
余談ですが、羽毛を洗った排水を見ると、手入れをしなかった羽毛の場合、黄色や茶色の水が出てきます。男性ホルモンがしっかりとれている証拠です。この排水の水がキレイになるまで洗います。
さて、きれいに洗いあがった羽毛は水分率7%になるまで乾燥され、縫いあがった生地に投入されます。
この時、もう一回サイクロンという機械を通りますので、羽毛の軸などに付着していた藁のような羽毛の残骸が落とされながらキレイな羽毛だけが、新しい生地の中に投入されて出来上がります。
10年以上一回もクリーニングをされていない方は、リフォーム、お直しをおすすめいたします。
1-2.使用年数はわからないけど、ヘタったかな?と感じたらお直し、リフォームしよう!
購入してから何年経過したかわからないけど、気がついたら羽毛布団自体が薄くなった、なんかヘタってると感じた場合、お直しの時期になっています。お洗濯・クリーニングではふくらみは戻りません。
羽毛が薄くなった!と感じたら、「増し羽毛」をおすすめします。「増し羽毛」して、購入時のふっくらした羽毛布団にお直し、リフォームしましょう。
1-3.温かくない、寒いと感じる羽毛布団は「増し羽毛」リフォームでふっかふっかに!
つい最近購入したばかりの羽毛布団なのに、寒い! または、ネットで購入したら以前使っていたものより全然薄くてがっかり、お金の無駄遣いだったかな...... なんていうご相談もよくお受けします。 こんな場合も「増し羽毛」リフォームでふっかふっかにできますのでご安心ください。
また、あたたかかったのに使っていたら前より温かくなくなった、薄くなった。という場合も「増し羽毛」リフォームをおすすめします。
「増し羽毛」リフォームは櫻道ふとん店の造語です。側生地や仕立て・キルトはそのままで、羽毛を追加することです。
「増し羽毛」リフォームはお客様のご購入された羽毛と同品質の羽毛をプラスするだけなのでリフォーム、お直しよりは格段にお安く出来上がり、ふくらみを戻せます。
購入して日が浅いもの、汚れが少ないもの、羽毛が飛びたしたりなど側生地が傷んでいないも状態の羽毛布団であれば、羽毛を足すだけの「増し羽毛」リフォームでふっかふっかな羽毛布団に変身します。
1-4.飛びたした羽毛はパッチなどの部分補修で対応可能な場合もあります。
羽毛布団の羽毛が外側に出てくるという原因は大きく二つあります。
一つは生地が破れて羽毛布団の中の羽毛が出てくるのと、羽毛と側生地の相性が悪い場合です。
羽毛布団の生地が破れるという原因も2つあり、1つはかぎ裂きなど、どこかに引っ掛けてしまったりして側生地が破れた場合と、長年使っていて側生地がもろくなってしまった場合です。
羽毛布団が新品に近い場合でかぎ裂きなど生地が破れてしまった場合、ご購入したお店に連絡し、無料の対応をしていただきましょう。
櫻道ふとん店の場合、パッチで羽毛布団の生地の破れを補修し、羽毛が出てこない状態にさせていただきます。
問題なのは新品の羽毛布団なのに中の羽毛が出てきてしまう場合。こちらはご購入したお店へ連絡を取り、吹き出し防止の処理をしていただくか、購入一年以内なら新品と交換していただきましょう。
1-5.羽毛が片寄っている場合はキルト(縫製)のリフォーム、お直しが必要になります。
羽毛が片寄る原因は、永年使用して、羽毛を仕切っているマス(キルト)の糸がほどけたりした場合と、大量生産品で作られた羽毛布団は、羽毛を仕切っているキルトに元々穴が開いている場合があります。
永年使用して羽毛が片寄った場合、完全にリフォーム、お直しとなります。
ご相談をお受けする中には、新品の羽毛布団なのに羽毛を仕切っているキルトに元々穴が開いていて、羽毛が片寄っていたものもありました。何故元々穴が開いてしまうかというと、羽毛布団を作る手順がいくつかあることが原因です。
櫻道ふとん店のように、一枚一枚丁寧に作ると、人件費がかかります。大量生産品は、一人の人がたくさん作るので安く仕上がります。羽毛が片寄りにくいように羽毛を仕切るキルトを採用すると、職人さんが一枚一枚作るしかありません。
羽毛布団に入れる羽毛が一箇所に片寄らないように側生地に仕切りを作りながら側生地を縫います。その側生地に羽毛をひとマスずつ羽毛を入れていきます。
大量生産の問題はそこにあります。
一度にたくさんの羽毛を入れると早く作れます。
一度にたくさんの羽毛を入れるという事は、仕切弁の穴が大きくなるということです。この穴は高級な羽毛の場合羽毛が投入されると閉まる仕組みになっていますが、大量生産品の場合、コストとの絡みでなかなかこの仕組みが採用できずに、仕切りに穴が開くというわけです。
購入して2〜3年で片寄りが起きてしまった場合は上記が考えられますので、購入されたお店に相談した方がいいケースです。
2.羽毛布団のお直し、リフォーム、どこに頼むのがいいの?
さて、羽毛ふとんのリフォーム、お直しをすると決めたら、できるだけ安くて、しっかりしたところに頼みたいものですね。
羽毛布団のお直し、リフォームに関して信頼できる店舗の見極め方をお教えします。
2-1.【個別管理】羽毛布団のお直し、リフォーム時に他人の布団の羽毛と混ざってしまう?!
皆さんは、羽毛布団をお直しに出すと自分の羽毛が必ず帰ってくる。と思っていますよね。
実はこれが意外とそうでもないのです。
羽毛布団の羽毛をお預かりした布団ごとに管理する個別管理が意外と手間がかかるのです。
羽毛布団の羽毛を、流れ作業で何枚も羽毛を取り出す場合、一人分ずつ機械を止めるのでしょうか?
中の羽毛を洗うとき、流れ作業で羽毛を洗っている場合、大きな水槽できれいな水を入れて洗います。大きな水槽に一人分だけ入れるのでしょうか?
そしてきれいな水は一人分ずつ水を抜いて、またキレイな水を入れるのでしょうか?水を入れるのにどれだけの時間がかかるのでしょうか?
そんな手間をかけているところは驚くほど少ないのです。ホームページなどでも、個別管理をしていると言いながら、一括処理の流れ作業の写真が確認できるところが結構あります。
個別管理の初期処理は、それぞれの羽毛布団一枚ずつの羽毛を個別の袋に入れるところからはじまります。ですので、羽毛布団の解体時に羽毛を個別の袋に入れているところを探しましょう。
やはり他人の羽毛布団の羽毛と自分の羽毛布団の羽毛が混ざらずに、自分の羽毛が自分に返ってくるのが当たり前だと思います。
2-2.【店舗】大事な羽毛布団のリフォーム、お直しは、店舗のあるところに出そう!
インターネットで検索して、なんだか良さそう。と思っても前述のとおり、疑問点が多々あるところが多いです。
信用できるところの目安として、実際に店舗を構えているのか?という視点で探してみましょう。
店舗があるから大丈夫。というわけでもありませんが、確率として、地元の方々との交流がある店は誠実な方が多いです。
また、創業の年数も考慮しましょう。マイスターの私も新しい企業との仕事発注は実際の店舗がある方を信用しています。ここで注意点を一つ。住所が書いてあっても本当にその場所に店があるのかも確認しましょう。
私も広告の仕事を発注しようとしたところ、対応が良かったので大丈夫そうだけど、一応確認しようとグーグル地図で検索したところ、そんな店は存在しなかったことがあります。
自宅から1時間程度の場所だったので実際にホームページに載っている場所へ行って、現地で電話を掛けたところ、それっきり電話に出なくなりました。
2-3.【要望】羽毛布団のリフォーム、お直しは要望やお悩みを聞いて解決してくれるところに頼みたい!
せっかく羽毛布団のリフォーム、お直しをするのなら、現在の羽毛布団のお悩みや希望を叶えてくれるところがいいですよね。
例えば、今使っている羽毛布団より、もっと軽くしたい。サイズを大きくしたい、小さくしたい。もっと温かくしたい、薄くしたい。肌心地が気持ち良いものにしたい。音が静かな羽毛布団に直したい。などです。
羽毛布団に関するお悩み解消の相談や、希望をお客様にとって、どんな造りが良いのか?
どの側生地が良いのか?中身の羽毛の量はどの程度が適量か?
など相談できるお店は、お客様からお預かりした羽毛布団を個別管理をしてるお店だからこそできるのです。
羽毛の寿命は80年〜100年と言われる大事な天然資源です。最適なリフォーム、お直しで快適に使い続けてください。
3.羽毛布団のお手入れ、クリーニングでいいの?リフォームがいいの?
寒くなってそろそろ羽毛の季節かなと、出してきたとたん、しまう時には気になっていなかった汚れや傷み。
そんな時、クリーニング、お洗濯かリフォーム、お直しか迷いますよね。
そんな判断の目安をご提案します。
3-1.お洗濯でいい場合
羽毛布団のリフォーム、お直しが19,800円なのに対し、洗い・クリーニングは4,980円と断然クリーニングの方が安く仕上がります。出来ればクリーニングだけで済ませたいですよね。
クリーニングだけで良い場合と、リフォーム、お直しをしなくてはいけない境目がわかればすごく良いですよね。しかし、最後はプロに見ていただいて、クリーニングなのかお直しなのか判断するのが良いです。ココでは自分で判断できる目安をお伝えします。
3-1-1.その羽毛布団の使用年数が10年未満の場合。
リフォーム、お直しの目安として、10年はそのままで大丈夫です。
従って、前述のしたように男性は3年に一度のクリーニングが3回まではお直しは必要なし。女性の場合5年に一度はクリーニングで2回まではお直しは必要なし。
ということになり、クリーニングだけで大丈夫です。
3-1-2.羽毛が出ていないし片寄りもなく、ふっくらとしていると感じる場合。
特に羽毛も出ていない・片寄りもない。しっかりとボリュームもある場合、クリーニングだけで大丈夫です。
3-2.リフォーム、お直しがいい場合。
羽毛自体の寿命は少なくとも80年はあります。しかし、側生地の寿命は10年から20年程度。
側生地の寿命を延ばすためには、布団カバーをして、布団干しの時にはカバーを掛けたままほし、側生地が直射日光に当たるのを防ぎます。そのようにしていても、側生地の寿命はやってきます。
羽毛自体も定期的なお手入れをした方が長持ちします。
皮膚呼吸による水蒸気の中にも男性ホルモンが入っています。羽毛のお直しの時、羽毛を取り出し洗浄することにより、ダウンが吸ってしまった男性ホルモンを取り除きます。
そうすることにより、ベタベタの原因である物質が取れ、新品の羽毛のようにキレイな状態に戻ります。ですから、10年程度が目安となるわけです。
まだまだリフォーム、お直しせずに使えると感じててもそのあとの長持ちの度合いが変わるためリフォーム、お直しの方が良い場合の目安をお伝えします。
3-2-1.羽毛布団の年数や羽毛が飛びだしていたり、片寄りやヘタりを感じる場合。
新品購入後、10年経過したらリフォーム、お直しの目安となります。15年〜20年経っていたら完全にリフォーム、お直しをおすすめします。
襟元から羽毛が出始めた時、襟元が茶色くなっていたら、完全にリフォーム、お直しとなります。
羽毛布団の汚れで一番多い質問は、襟の汚れです。茶色の原因でもある男性ホルモンは、クリーニングしてもなかなか落ちません。
漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)などを使用すると襟の汚れが落ちやすくなりますが、側生地が傷んだり、中の羽毛が傷んだりします。側生地が痛むことにより、羽毛が出やすくなるためおすすめはできません。汚れが気になる場合は、やはりリフォーム、お直しがおすすめです。
購入してからまだ2〜3年なのに、羽毛が飛び出し始めた場合は購入したお店へ連絡を取り、吹き出し防止措置をしてもらいましょう。
側生地に穴がいていて、羽毛が出てしまっている場合は完全にリフォーム、お直しが良いでしょう。
羽毛が片寄った場合、リフォーム、お直しとなります。
最近よく見かけるのは羽毛の縫い目がない、アイロン圧着の羽毛布団の片寄りです。
スミソニアン加工というのが一番有名ですが、熱や圧力で接着しているだけで、ミシンで縫っていない為、糸を使用していません。まるで縫っていないように見えますが、長年使っていると、接着したいたところが外れてしまう羽毛があるようで、リフォーム、お直しの時点でミシン縫いをおすすめします。
羽毛布団が、薄くなった。ヘタった。かさが減った。と感じたら、リフォーム、お直しの時に「増し羽毛」リフォームしてもらいましょう。
また、櫻道ふとん店では、「2層構造の仕立て・キルト」があり、同じ羽毛、同じ量でもかさが高くなり、あたたかくなる作り方があります。この2層キルトにするとヘタリまでの期間が長くなり、羽毛布団の寿命が延びます。
羽毛布団のリフォーム、お直しの際は、キルトの構造を変更することもできます。
3-2-1.羽毛布団のリフォーム、お直しでサイズ変更。
結婚した時にダブルサイズで羽毛布団を用意し、子どもが生まれ、一緒に子どもと寝ていたのだけれど、子どもも大きくなり、夫婦でそれぞれのシングルに変えようとするとき「リフォーム、お直し時にサイズ変更ができます。ついでにこの際、、今までの羽毛の不満なところを改善できます。
櫻道ふとん店なら、リフォーム、お直しの時に出していただく羽毛布団の重量・ダウン比率、仕立て方法などを伺い、現在使用している羽毛布団の状況を確認し、希望に合った羽毛布団になるようにご提案しています。
3-2-2.羽毛布団の仕様変更したい。
ひところ、夏には羽毛の肌掛け、春・秋用は合い掛け。この二枚をホックで止めて2枚を1枚にして冬に使う。デュエット羽毛布団というのが流行りました。
最近では、羽毛の肌掛けより、温泉ケット、お日様のチカラなど、トルマリンを使った綿を使用し、身体によい布団が安く手に入ります。
そうしたことで羽毛は春・秋・冬用に一枚にしてほしいという仕様の変更がかなりあります。
リフォーム、お直しなどの際に、サイズ変更・厚み・仕様・キルト(仕立て)の変更などが自由自在のため、変更して理想の羽毛布団に変更してもらいましょう。
4.大切な「羽毛」を活かすための羽毛布団のリフォーム、お直しをするために。
羽毛布団のリフォーム、お直しとは、羽毛を取り出し、洗い、ほこりや臭いを取るため新品のような状態に羽毛を戻します。
そして、お客様指定の側生地・キルトにするため、新品同様になります。
個別管理をしているお店なら、欲しかった現代風の新品の羽毛布団を安く手に入れるような感覚になります。
ただし、元々の原料の羽毛の質がリフォーム、お直しの費用に見合うかどうかは専門家と相談した方がいいでしょう。
ネットが発達している現在、自分が気に入ったお店に気軽に連絡を取り、専門家の意見を聞いた方が安くて良い品が手に入ります。その時に、どんなお店と連絡を取るのかがキーポイントになります。
どんな時代でも、親身になって相談に乗ってくれるプロのお店をお選びください。