1.敷布団の軽さの比較表
2.軽い敷布団の素材は?
敷布団の素材で軽くできる素材はポリエステルとウレタン、あとはポリエステルと天然素材の複合になります。
とにかく、空気をたくさん入れることでしか軽くできないので、軽い敷布団は空気がたくさん入る構造になっています。
空気がたくさん入っているものほど軽いのでおすすめです。
3.敷布団の軽さと機能
軽さと寝姿勢の両立は、よほどの技術がないとむずかしいといわれてきました。
軽い敷布団を作ろうとすると、当然薄くなります。
30年ほど前は、木綿わたと化繊わたを混ぜてボリュームアップしつつ、なるべく軽くしようとした敷布団の注文がとても多かったのを覚えています。
通常の木綿わたの敷布団は約6kgあります。
その敷布団は5.4kgと少しは軽くなりましたが、まだまだという声が多かったです。
また、布団の上げ下げが楽なように、女性やお年寄り用に3kg仕立てで厚みを半分にした敷布団をつくった時代もあります。
けれど、最近では素材が多様化し、いろいろと使えるようになりました。
それでも、軽さを求めると空気をたくさん含むしかないので、耐久性が落ち、やわらかくなったり、1年でへタッたり、ひどいと半年でぺちゃんこです。
櫻道ふとん店は田舎の布団屋です。
すぐに駄目になるような品や、毎日のお手入れが大変な品は、スーパーへ買い物に行ったときなどにお会いするお客様にすぐ叱られてしまいます。
なので、地元のお客様から文句を言われないように、しっかりした品物で、かつ軽くしなければなりませんでした。
試行錯誤した結果、櫻道ふとん店が採用したのが、波形に加工した高反発プロファイルウレタンです。
私は次の条件を満たす軽い敷布団を目指しました。
①軽い
②耐久性がある
③薄くても底つき感がない
④折りたためる
⑤きれいな寝姿勢を作れる
⑥できるだけ安く
⑦ムレない
⑧保温力がある
私たちは、ただ販売するだけではなく、
「よかったからまた欲しい」
と思っていただけるような
「本物」の商品をつくりたいと日頃から考えています。
ですから、よりよい商品を作るためには一切妥協しません。
新しい素材はどんどん登場しているので、その都度敷布団にして、スタッフまで含めて皆でテストをし続けています。
現在のところ、いまだに
「カルカル敷布団」
「腰いい寝」
「快眠の王」
を超える素材には出会えていません。
4.櫻道ふとん店の軽い敷布団「カルカル敷布団」開発秘話
「カルカル敷布団」は、こんなきっかけで誕生しました。
私が仲間とスキーに行った時、すぐにお風呂に入らず3人でビールを飲んでいたところに、布団敷きのお母さん方が入ってきました。
「すみませんね。人数が少ないので、順番に布団を敷かないと、夕食後のお布団敷きが終わらないんです。お部屋にいるときからごめんなさい」
と押入れを開けました。
そこにあったのは、羊毛の敷布団2枚を1枚に重ねてつくった、少し昔に有名になった敷布団でした。
「お母さん、それ重くないの?」
「すごく重たいのよ。腰を痛めちゃう人もいるのよ」
「俺たちがやるから、そのまま敷かなくてもいいよ」
「私たちは、これ専門に雇われているから。気持ちだけいただいとくね」
といって、ハアハア言いながら
「じゃあ、ごゆっくり」
と、腰に手を当てて次の部屋のドアをノックしていました。
次の日の朝、自分たちで布団をたたんでみて、
「こんなに重たいの?」
とあらためて驚きました。
それから、こういった旅館の布団を敷く作業が少しでもラクになるように、
「とことん軽い敷布団をつくってあげよう。安くて寝心地がよければ経営者が必ず選んでくれる」
と決心したのです。
そんな思いで研究と試行錯誤を重ね、2年後に完成したのが「カルカル敷布団」です。