1.敷布団の寝心地を科学する
寝心地には2つの計測方法があります。
「短期睡眠計測法」「長期睡眠計測法」です。
この2つとも、仰向けのときに計測するのが基本です。
それは横向き寝では、疲れがとれないことが分かっているからです。
疲れと寝心地は重要な関係があるため、仰向けの時に計測するのです。
そんな2つの計測法を少し詳しくみていきます。
1-1【敷布団の寝心地を測る「短期睡眠計測法」】
これは、胸部の背中部分の感触で寝心地の数値が決まる計測方法です。
実はこの計測法、あなたもすでに試しているかもしれません。
家具店などのベッド売場で、ベッドを選ぶ際、横になってみて寝心地がいいと感じるほうを選んだ経験はありませんか?
このとき、横向き寝で試しても、寝心地のテストにはならないことを覚えておきましょう。
もっとも自分で横になった感覚だけではこころもとないし、人にも正確に伝えるのはむずかしいですよね。
この計測結果を世界ではじめて数値で表せるようにしたのが、信州大学繊維学部の感性工学科なのです。
非常に画期的な研究で、世界が注目しました。
現在はアメリカが追ってきています。
敷布団やマットレスを選ぶときには、人は、寝心地がよいかどうかを自分の筋肉と同じ硬さかどうかで判断します。
運動不足の人やお年寄り、女性はやわらかい寝心地が好きです。
マッチョな人、自衛隊、レスキューなど日頃からからだを鍛えている職業の方は硬い敷布団マットレスを選びます。
「気持ちいい」だけを自分の気持ちで計測しますので、
ほとんどの方がやわらかい敷布団マットレスを選んでしまい、
腰が沈んでしまうほうを選びがちです。
しかも、腰ではなく、胸で選びます。
胸部の背中部分の感覚で選ぶので、腰によい選び方ができない可能性が高いです。
(腰の硬さで選べば腰痛が減るかも知れませんのにねwww)
1-2【敷布団の寝心地を測る「長期睡眠計測法」】
これは、背骨全体の変化を長期的に計測して、結果を数値化する計測方法です。
敷布団マットレスの本当によい選び方はこちらになります。
こちらの選び方は、3か月ごとにレントゲンを撮ったり、からだの調子の変化を記録していきます。
3か月ごとなので、計測に最低でも3か月かかります。
本来、敷布団は、何年も使うものです。
しかも毎日。
まして健康に直結しているのが分かりはじめた現代ならなおさら、
一時だけの寝心地ではなく、しっかり試してよい敷布団を選びたいですよね。
長期睡眠計測法で寝心地がよいという結果を得た敷布団の特徴は
「はじめは硬く感じる」
ということです。
短期睡眠計測法で気持ちよいと感じても、使い続けていくと、だんだん疲れがたまってきて、ひどい人は腰痛になってしまいます。
そして疲れがかさなっていき、寝不足になる人もいます。
硬めの敷布団を使うと、
ゆっくりと背骨が伸び、少しずつ姿勢がよくなっていくため、
血行がよくなったり、からだが若返ったり、起きた時のスッキリ感が変わります。
ただ、長期睡眠計測法は、計測結果がでるのにとても時間がかかりますので、ほとんどのメーカーは短期で得た数字を「寝心地」を示す根拠としています。
2.敷布団の寝心地はB層で決めろ!
敷布団の寝心地は敷布団マットレスの「ABC思想」で決まります。
これは、敷布団、マットレスをつくるのに、ABCの3層でつくると理想的な寝心地の敷布団ができるという考え方。
1番上のA層は優しい肌心地。
真ん中のB層はしっかりと背骨を支える硬い芯。
1番下のC層は適度なスプリング感。
C層の感覚は、個人の好みになります。
寝心地がよくて、熟睡ができて、おまけに健康にもよいという敷布団があったらうれしいですよね。
反対にテレビでよく宣伝しているからよいと思ったけど、
硬すぎて寝心地が悪いとか、
フカフカの敷布団で、最初の頃はよかったんだけど、
1年経った今では、からだがだるくて、朝起きると腰が痛い・・・
なんてことありませんか?
また、「試し寝したから、敷布団は絶対大丈夫」と思っていませんか?
敷布団を変えて6か月たってから、
「なんかだるい」
「疲れがとれない」
「眠った気がしない」
なんてことはありませんか?
まさか敷布団が原因なんて思ってもみませんよね。
この試し寝で気持ちよく感じるのはA層とC層だけの感覚です。
敷布団の寝心地は敷布団マットレスのABCで決まります。
1番大切なのは背骨をしっかり支え続けるB層です。
これがしっかりしていると、何年使っても寝心地がいいのです。
3.敷布団の寝心地を決めるB層の硬さをみきわめるコツ
重要なのはおもに3点
①サポート(寝姿勢をきれいにつくれること)
②硬さ
③寝返り
です。それぞれについて見ていきましょう。
3-1【敷布団の寝心地をみきわめるコツ<サポート>】
サポートとは、寝てる時にきれいな姿勢をつくれるようにすることです。
眠る時にはやわらかで、すーっと吸い込まれそうな寝心地で決めると、朝起きたときスッキリ感が足りません。
「まだ眠い」とか「疲れが残っている」「腰が痛い」などがおきやすくなります。
日中の疲れが出ていると、自然と人は背中が曲がってしまいます。
また、年齢を重ねても背中が曲がっていきます。
この長時間丸まった背中を夜中きれいに伸ばすために、
高反発か、超高反発などの硬めの敷布団を選びましょう。
試し寝をするなら、
仰向けでからだをのせたら包み込まれるような感覚の敷布団ではなく、
背中が伸びる感覚の敷布団を選ぶのがコツです。
3-2【敷布団の寝心地をみきわめるコツ<硬さ>】
敷布団の硬さ選びのコツは、寝心地テストをして、
「自分には少し硬いかな?」
と思われる敷布団を選ぶことです。
そうして、その硬さが長く続く素材ならば、また、へたりにくい素材ならば、長年使っても寝心地は変わりにくくなります。
素材で決めるなら、高反発か超高反発がよいです。
3-3【敷布団の寝心地をみきわめるコツ<寝返り>】
試し寝で選ぶなら、
膝を少し立て、ほんの少しの力で転がれるような敷布団マットレスにしましょう。
寝返りが楽ちんだと、眠りが深くなります。
反対に寝返りを打ちにくいと、背中が張ったり、肩が凝ったりします。
形状で決めるなら点で支える凸凹加工の品がよいでしょう。
設置面が少ない上に転がりやすい硬さになっています。
4.敷布団の寝心地に影響するそのほかの要素
底つき感・ホコリ・ダニ・吸水性・湿気・保温も、寝心地を左右する要素です。
それぞれについてみていきましょう。
4-1【敷布団の寝心地に影響する要素<底つき感>】
底つき感とは床を感じるということです。
ポリエステルの敷布団などは、はじめから底つき感があるので、当然寝心地にも影響します。
毎日使う布団としてはおすすめはできません。
4-2【敷布団の寝心地に影響する要素<ホコリ>】
最近はつくったばかりで白い綿ホコリが舞っている敷布団はめったに見なくなりました。
ところが、量販店などで安売りしている布団のなかには、「半毛」といって羊毛とポリエステルを混ぜて入れているものがあります。
それも背広やセーターを開綿機という機械を使ってほぐし、たくさんの色が混じった綿です。
とうてい綿と呼べるようなものではなく、私たち職人から見たらごみとしかいいようがないような粗悪なものです。
今でもホームセンターに置かれている長座布団やクッションにはこの半毛が使われています。
しばしばお直しで半毛が持ちこまれますが、処分するしかないとお伝えしています。
寝心地の悪さもさることながら、ホコリっぽくて、うつ伏せでは寝たくありませんよ。
4-3【敷布団の寝心地に影響する要素<吸水・湿気>】
吸水、湿気というのを専門用語で吸湿性と呼びます。
文字通り、湿気を吸う力のことです。
たとえば敷布団の側(がわ)生地がビニールでできていたら、湿気は敷布団のなかには入りませんが、表面がジメジメ、ベタベタして眠れません。
これも寝心地を阻害します。
吸湿性に優れた素材は天然繊維です。 ポリエステルの吸湿性を1としたら、木綿は20倍、羊毛は40倍、絹は30倍、羽毛はなんと120倍です。
また、自分で乾かす作用も羽毛が1番で勝手に乾きます。
羽毛布団がムレ感が全くないのはこの力があるからです。
生地には綿100%を使うのが常識みたいになっていますが、よくみると、ポリエステルやナイロンなどが結構販売されているので、気をつけましょう。
ビニールの上に寝ているみたいで寝心地が悪くなりますよ。
4-4【敷布団の寝心地に影響する要素<保温>】
温も重要な寝心地の要素です。
いくら寝た瞬間は気持ちがよくても、背中が冷えては眠れません。
背中はじんわりと保温しなければ、途中で目が覚めます。
寝床内気候といって布団のなかの気候のことになりますが、温度は32~33℃を保つと朝まで気持ちよく眠れます。
夏でも冬でもです。
ポリエステルと樹脂の敷布団は、この保温の面が苦手です。
赤ちゃんやお年寄りの敷布団は、おねしょをすると処理が大変だからといって、洗える敷布団を購入するご家庭はありませんか。
その結果、おねしょ自体が増えてしまうという事実があります。
これは、寝ている間の保温力が足りず、からだが冷えてしまうからです。
櫻道ふとん店では、
特許「温泉綿」が天然由来の遠赤外線を放出しますので、
保温よりも一歩先の「カラダをあたためながら眠る」ということを実現しています。
「温泉綿」は「腰いい寝」「快眠の王」「腰いい寝Comfort」「快眠の王Comfort」などに使用されています。
これは夏でも気持ちよく使えるので一年中、朝までぐっすり。
寝心地もバッチリです。
5.敷布団とベッドの寝心地
フローリングや畳に直接敷布団を敷く場合、ベッドよりも寝心地がやや硬めと感じます。
その代わり、からだが沈み込みすぎないので、
背骨がスッと伸び、気持ちがいいという方が多いようです。
当の寝心地は、掛布団をかけてからになりますが、
フローリングや畳に直接敷く敷布団の場合、掛布団の重さが軽く感じられます。
ベッドだと、両脇に掛布団が垂れ下がり、その重みがからだに来るからです。
また、寝返りをして布団が落ちてしまうと、寝心地どころではありませんね。
布団を掛け直さなくてはなりません。
櫻道ふとん店に、この滑り落ちるのを止める掛布団カバーその名も「保様」というのがあります。
6.素材別に敷布団の寝心地を考える
敷布団の素材によっても、寝心地は大きく変わります。各素材と寝心地について探ってみましょう。ここでいう寝心地は、実際に30種類以上の敷布団を自腹で購入して、睡眠して確認した布団マイスターの体感や、布団のプロとしての経験を基準としています。
6-1【ポリエステル敷布団の寝心地】
「洗える」という、うたい文句にひかれて、購入する方が増えていますが、正直に申し上げて「やめたほうがいい寝心地」です。
洗える敷布団のほとんどがポリエステル素材となります。
ホームセンターなどで、よく売られています。
この敷布団の寝心地はいいとはいえません。
敷布団は腰に当たる真ん中が高く、布団の端のほうは薄くつくるのが、職人の常識。
背筋が伸びて気持ちよく眠れるからです。
しかし、ホームセンターなどのポリエステル敷布団は、真ん中が薄く、はじめからへたったようにまわりが高くなっています。
櫻道ふとん店の売り出しで、布団処分をサービスするときがありますが、
まだ新しいのに、処分される方がとても多いのが、このポリエステルの敷布団です。
やはり寝心地が悪いのでしょう。
6-2【木綿わた敷布団の寝心地】
「手づくりは気持ちいい」です。
一流の職人がつくると、とても気持ちよいですよ。
中高式といって、腰のあたりに多めの綿を入れますので、背中が伸びて、寝心地がよく、起きたときも気持ちよいです。
ただ、同じ木綿わたでも、原産地によって硬さなどが全然違います。
たとえばインドのアッサム綿ならジーパンの生地にも使われる硬さを繊維が持っており、わたも硬くなり、敷布団も硬くできあがります。
反対にアメリカ綿は、シャツなどに使われるほど細くてしなやかなため、敷布団をつくると、柔かくて包み込まれるような寝心地になりますが、腰にはよくないです。
また、職人の技術がでますので、なるべく上手な職人さんがつくる敷布団を選びたいもので、
余談ですが、私が全国技能グランプリに出場したとき、
他の人の綿入れをチラ見しながらつくっていましたが、
いろいろな綿入れ方法があるもんだな~と、感心しました。
お直しのときには側生地を外します。
「こんな綿入れの仕方でつくった布団で、このお客様はかなり寝心地悪かっただろうな」
と思われる敷布団に出会うこともあります。
ぜひ国家検定1級技能士か、2級技能士のいるお店で購入してくださいね。
6-3【羊毛敷布団の寝心地】
こちらも、「手づくりは気持ちいい」です。
大量生産の敷布団で、ポリエステルとの混合でつくられた敷布団の寝心地はポリエステルの布団と一緒です。
理由は簡単。つくり方が一緒だから。
結果、よくないです。
羊毛敷布団も、パンチングといって羊毛をつぶしてシート状にした綿があります。
これだと、羊毛のフェルト化といってつぶれてしまう欠点を補い、
それでいて、寝心地もアップします。
価格面で少し高いのが難点ですが、こちらのほうが寝心地は断然よいです。
しかし、なんといっても手づくりにはかないません。
木綿わた布団と同じように、中高式でつくると、ムレも少なく硬さもちょうどよいです。
こちらも原産地で違いが出ます。
羊毛の産地としてはフランス・イギリス・オーストラリア・ニュージーランドが有名です。
フェルト化防止技術などでは、イギリス羊毛が一番よいとされています。
余談ですが、ウールの種類だけで3,000種類以上あるといわれています。
現在日本でに流通しているのは有名な国々から輸入されますが、
たとえば、
おなじオーストラリア産ウールでも、
またおなじ種類のウールでも、
「精錬」という工程で値段が変わります。
「精錬」とはごみ取りです。
ひつじは草の中を歩き回り、バリカンで毛を刈られるので、ごみがたくさん付いてますよね。このごみ取りがキレイなほど高価です。
干し草も混じってますので、キレイに精錬するのには人の手が入ります。
で・・・。
このごみのほうも羊毛として取り扱う国があります。
これにポリエステルを入れると、表示は「ウール混」になりますが、実はポリエステルよりも安いのです。
6-4【ウレタンマットレス(平面)の寝心地】
寝心地は「やわらかい床」です。
平面のマットレスは、この上にのせる敷布団がほしくなります。
ウレタンマットレスは「ニュートン」という単位の硬さで寝心地が変わります。
表示ラベルにニュートン数が記載されてますが、
100ニュートン程度だとやわらかい寝心地ですが、腰にはよくないので危険です。
160ニュートン以上のものであれば、
硬くて多少寝心地は悪いのですが、
長期で使用した場合(3か月以上)背中が伸びてきて、
慣れると寝心地もよく感じるようになります。
ちなみにニュートン数とは、製品から5cmの厚みを切り出し、20cmの丸い棒で、3cmにつぶれるまで押したときの圧力です。
100ニュートンで10kgです。
JIS規格では100ニュートン以上が「硬め」と分類されますが、
実際には100ニュートンではかなりやわらかく、
150ニュートンくらいないと硬いとは感じにくいです。
6-5【凸凹ウレタンマットレスの寝心地】
寝心地は「気持ちよく背が伸びる」です。
おなじウレタンでも点でからだを支えるウレタンマットレスは
プロファイルウレタンと呼びます。
こちらは、卵状にウレタンが波を打つようにカットされているので、上部の感触と下部の感触が違い、かなり硬めのニュートン数でも気持ちよく眠れます。
この凸凹の大きさと、波の高さ、ニュートン数で背骨によい眠りをつくることができます。
これをベッドマットレスのポケットコイルで実現しようとしたら、600,000円程度かかると推測されます。
それだけの寝姿勢保持機能を持つプロファイルウレタンが、「腰いい寝」「快眠の王」で使用されています。
6-6【低反発マットレスの寝心地】
「沈み込む寝心地」です
短期睡眠計測法では1番寝心地がよいと判断されますが、
長期睡眠計測法で1番よくないと判断されるのが低反発です。
はじめのうちは寝心地よく感じますが、1年くらい経つと、腰が痛くなりやすいので要注意です。
6-7【樹脂マットレスの寝心地】
寝心地は「まあまあ硬いよね」です。
売れる敷布団を追いかけていくと、どんどん柔かくなっていきます。
お客さんの声を聞きすぎると、結局お客さんのためにならないものになっていきます。
そのためか、販売当初よりも柔かくなった感じがします。
7.体型・姿勢:体重と敷布団の寝心地
人の姿勢は、5つの体型に分かれているといいます。
背骨がきれいなS字を描いている人もいます。
猫背の方、肥満の方はお腹がつき出ています。
背骨が一直線の人もいますし、反対に反り腰の人もいますね。
きれいなS字を描けない人は、
肩こり、首こり、背中のはり、膝痛、ひじ痛など持病が出やすくなります。
寝返りを打ちやすいことが寝心地の要素の1つとお伝えしました。
寝返りの接点は必ず背中にあります。
重心を中心に回るわけですが、
接点が背中になりますので、仰向けの状態で膝を立て、下半身から回ると自然に寝返りを打てます。
5つの体型の違いによって寝返り打ちやすさが変わるため、寝心地も変わります。
とすれば、
姿勢が悪い人は姿勢がよくなるような敷布団を選んだほうがよいと思いませんか?
たとえば、
猫背型の人が、その場で気持ちよいのを選んだら、猫背に合った型を選んでいるのです。
この場合「背中の感覚がいつもと違う」のを、選んだほうがよいのです。
背中が伸びるような敷布団にすると、
はじめは寝心地がよくないかもしれませんが、
3か月すると、背中が伸びてきて、以前より楽に感じる確率が増えます。
私の友人で、老舗の和菓子屋さんがいます。
身長183cmで、背中を丸めて和菓子をつくっています。
お母さんや、お嫁さんと仕事をしていますが、
和菓子をつくる作業台はお母さんの身長にあわせてつくってありますので、
友人にはあまりにも低すぎますが、仕方がありません。
当然猫背になってしまいます。
この友人にある布団をすすめたところ、
長く悩んでいた「肩こり」が、
「すごく楽になったよ」
「今まで肩が痛くて眠れないときがあったからさ」
と感謝されました。
本当の寝心地の良さを目指すなら、「姿勢をよくする」ことなのです。
ちなみにこの友人は「快眠の王」を使用しています。
体重によっても、硬さは変えたほうがよいです。
重い人ほど硬い敷布団にしたほうがよいです。
櫻道ふとん店には
「腰いい寝Comfort」
「快眠の王Comfort」
というオーダーメイドマットレスがあります。
店頭で試し寝して、体重で硬さの確認をしてもらいますが、
体重がある人は、意外と筋肉もあるようで、
硬いほうが寝心地がよいといいます。
「腰いい寝Comfort」「快眠の王Comfort」は、体重別で硬さを調節してあります。
生まれたての赤ちゃんから体重100kg以上の方にも対応し、5種類の硬さを用意してあります。
体重のある方々は「この硬さ、どこを探してもなかった」と言ってくださいます。
8.体質やアレルギー、冷え性、腰痛と敷布団の寝心地
ごろんと寝転がった寝心地だけでは分からない寝心地があります。
アレルギーもその1つです。
ダニ、カビなどにより、咳や喘息、じん麻疹などの症状が出ると眠れなくなります。
天然繊維系はダニが気になります。
インターネットでダニ防止の敷布団と大きく宣伝しているところがありますが、
片方の面は防ダニで、もう片方の面は羊毛というのがあります。
この場合、防ダニではなくなってしまいます。
羊毛はダニのエサになるからです。
冷え性の方もそうです。
特に樹脂でできた敷布団は通気性が抜群でカビ対策にはバッチリですが、保温力がないため、冷え性の方には向きません。
おまけに電気毛布、アンカ等も使用禁止ですので、ご注意ください。
腰痛の方は、その場の寝心地で決める場合、
「少し硬いかな?」と思われる寝心地の敷布団を選ばれると
3か月後の自分が変わり、その硬さの寝心地が気持ちよいと感じてきます。
9.寝る環境と敷布団の寝心地
「⒉ 敷布団の寝心地はB層できめろ!」の項でお伝えした
「ABCの3層理論」でいうと、
薄い敷布団を1枚で使う場合、C層が畳やフローリングにあたります。
C層は、ご自分の好みとなるので、もし硬いと感じたら、マットレスなどを使ってもかまいません。
ただし、必ずB層がある敷布団を使用しなければ、快適な眠りは得られません。
10.敷布団の2枚重ねは寝心地がいい?
<敷布団の2枚重ねは寝心地がよいです。/p>
その理由は、
人は厚みがある布団と薄い布団では、見た目で厚いほうが気持ちよいと、先入観で寝心地を判断するからです。
このため、本当の意味での寝心地というより、厚い布団は気持ちがよいのだと自分で暗示をかけてしまっています。
本当の寝心地のよさは、見た目の印象ではなく、これまでお伝えしてきたような基準でご判断いただきたいと思います。
11.櫻道ふとん店の高反発ウレタン敷布団の寝心地は?
櫻道ふとん店で製作している敷布団で、ABC思想の3層理論でつくっている敷布団は
「腰いい寝」
「快眠の王」
です。
A層は特許「温泉綿」(トルマリン配合)で、
一年中使える遠赤外線が放出される綿と
信州大学繊維学部と共同で研究した、凸凹ウレタンの突起がからだをやさしく受け止めます。
この下のB層、超高反発の特殊ウレタンが背骨をがっちりキープ。
少しずつ姿勢をキレイに整えます。
運動不足気味の女性が使うと、はじめは「硬い」と思われるかもしれませんが、慣れてくると、この敷布団じゃないと眠れなくなってきます。
キレイな寝姿勢がつくられてくると、ふわふわの布団が寝にくくなってきますのでお楽しみに。
12.寝心地最高! 櫻道ふとん店のオーダーメイドマットレス
体重、身長に合わせて匠がつくるオーダーメードマットレスのおすすめポイントは
3つです。
①体重に合わせてつくります
②身長に合わせてつくります
③匠がつくります
それぞれについてみていきましょう。
12-1【体重に合わせてつくるオーダーメードマットレス】
通常の「腰いい寝」「快眠の王」は
一般的な日本人の身長146cm~175cm、体重43kg~75kgまでの方をターゲットに硬さを決めていました。
これを使えば7〜8割の方に合うように・・・
と考えてつくったものです。
ところが、体重の軽い方や、重い方がおられるので、この方々に対応できるように、オーダーメイドでマットレスをつくることを決めました。
ただ、実際に寝心地テストにご来店できる人なら、アドバイスもできるので大丈夫なのですが、ご来店できない人にオーダーメイドといわれても基準がないのが現状でした。
また、単純な寝心地テストでは、本当にからだによい敷布団を選べません。
そこで、誰もがわかる基準として体重別にしました。
人の寝心地を左右するABCの3層構造の理想は、体重別で硬さを変えることができる敷布団です。
特に、B層が背骨を支える最重要項目なので、寝心地もよく、からだが沈み込みすぎない敷布団を目指しました。
また、その逆で、体重が軽すぎて硬さが合わない方もたくさんおられます。
そのため、信州大学繊維学部で出されたデータを基に、布団マイスターの私が、調整に調整を重ねて体重別につくりました。
体重は5段階に分けて、赤ちゃんからお相撲さんまで対応します。
「Comfort」シリーズで睡眠をとっていただければ、寝心地テストも不要です。
12-2【身長に合わせてつくるオーダーメードマットレス】
身長の高い人は通常の敷布団では長さがたりず、疲れが取れにくいので、長さもオーダーできるようにしました。
現代の日本人は、180cmを超える人もけっこう多く、その方々は足を伸ばして眠ったことがない方もおられます。
これでは寝心地どころではありません。
ゆったりと眠れれば、疲れの取れが違います。
また、介護のベッドに合わせてつくりたい方も増えました。
電動ベッドのリクライニングはマットレスがやわらかくなければ曲がりません。
ところが、「腰いい寝Comfort」「快眠の王Comfort」は
特殊加工の超反発なのでリクライニングベッドでも使えます。
実は厚みも自由なのですが、ネットでは注文がむずかしいため、店頭での対応のみとなっております。
12-3【匠がつくるオーダーメードマットレス】
寝具をつくるのに、検定試験があります。
大工さん、薬剤師さん、お医者さまと同じで国家検定です。
1級と2級があります。
「寝心地のよい布団をつくりたい」しかもそれが「からだによい」という布団。
それを目指して、技能のオリンピック、第29回全国技能グランプリに出場しました。
前年度、静岡県大会で優勝し、優勝候補の一角と噂され、何人かの職人さんが私のうしろから見ていました。
大会は、4種目で競います。
敷布団の部、掛布団の部、座布団の部、円形座布団の部です。
結果は総合で銀メダル、座布団の部は日本一となりました。
布団の中で1番むずかしいとされる座布団で日本一になれたのはとてもうれしく、今でも優勝カップを店内に飾ってあります。
18歳の時から教えていただいた親方に報告すると、
「頑張ったな。でも、まだまだ先があるから満足するなよ」
と、とても喜んでくれました。
ところが、実際には、布団をつくるのには免許すら不要なのです。
誰がつくってどのように販売しても罰せられません。
ですから、いろいろなところが参入してきます。
私たち昔からの日本の職人がつくっていた布団の歴史には、たくさんの知恵が隠されています。
この知恵と技術で、現代の素材を利用し、現代の科学的データで、からだによい布団をつくれば大量生産の布団には絶対に負けないという気概があります。
ちょうど私の持病がギックリ腰なので、私は自分のからだで試せます。
かなりよくできてると思いますので、ぜひともお使いください。
ただ、満足したら、そこで技術の向上は止まります。
もっとよい品を現在もつくりながら自分で試していますので、今後ともよろしくお願いいたします。